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FTを使った頭鍼

FTを使った頭鍼

長野県でも中高生のスポーツが盛んです。某Jリーグのクラブチームのジュニア、インターハイ出場の水泳選手、国体出場するゴルフ選手等、才能と努力を併せ持つ彼らは、痛みや不調をコントロールしながら競技をしなければなりません。
 従来の治療法に頭鍼を使って施術を行なったところ効果がありましたので報告します。

画像の説明

1.前頭骨
2.頭頂骨
3.後頭骨

症例1

 中学生男子、14歳
某Jリーグのジュニアチームに属し活躍するも、9月に左股関節を痛めた後は体調を崩している。

 10日に一度の施術をして2ヶ月が経過し、8割は回復したが、大転子前方から鼠径部外端に、刺すような痛みが残存している。本治法、標治法もうまくいっているが、ペインスケールでは2割の痛みが消失していない。

 施術側に発想の転換が求められた。そもそも痛みを感じているのは脳だから、頭部にアプローチしてみる事にした。

治療

頭蓋骨は前頭骨、後頭骨(左右)、側頭骨(左右)、後頭骨

画像の説明

患者さんに痛みの程度や種類を頭でイメージしてもらった(痛みの再現)。
 図の黒丸のエリアがstになる。
このエリアのstが消えるように2~3本刺鍼した(エリア内)

 患者さんに股関節の痛みのあるピンポイントを、オレンジの発行色としてイメージしてもらい、脳に痛みを再認識させた。

深呼吸を繰り返してもらうと、エリア内の鍼がstになるので、刺入の深さを微調整し、smになるようにした。

その都度患部の痛みが軽減して来たので、オレンジの発光が段々薄くなり、やがて消えて周囲の色と同調したら教えて欲しいと伝えた。

5分経過後、発行色は消えたというので抜鍼した。

 痛みは翌日には納得のいく程軽減した。今は競技に復帰している。

症例2

 高校生女子、16歳
スポーツ強豪校の水泳選手 全日本選抜の強化選手
右肩の痛みがひどくなり来院する。

バタフライによる過度の使い方、疲労もあり、肝メインの本治法後、頭鍼治療。

画像の説明

 頭部と右肩を相関させると、図の黒丸エリアがstである。
stが消えるように2~3本の鍼を刺入し、前例のように痛みの強い箇所をピンポイントでイメージしてもらったが、いまいち痛みのピンポイントが絞り切れないらしい。

 広範囲に痛みがあるのだ。
それでも前例のように、オレンジの発光イメージと、呼吸による施術を行なった。

 結果はあまり良くなかった。本人がピンポイントでイメージ出来ないと、
 この方法は使えないのだろうか?

 2日目の施術では、施術サイドがフォローする事にした。
痛みの再現イメージをしてもらうと、stが出現する。

前回より少し小さくなった黒丸のエリア内にstが消えるように刺入した。

患者さんにはリラックスしてもらい、施術側はCRI(クレニオ・リズム・インパルス)【頭蓋骨は脳脊髄液を循環させる為に、1分間に6~12回膨張と収縮を繰り返す。何らかの制限があれば、このリズムは乱れるので、動きを取り戻させて頭蓋骨(硬膜)を解放する方法】を試みた。

 興味深い事に、1回のCRIのケア後、ピンポイントでオレンジの発光イメージが出来るようになった為、頭鍼の効果が出て来るようになった。

症例3

高校生男子、18歳 
ゴルフで国体出場、大学も推薦が決まっている有望な選手。
右肘の痛みにて来院。

本治法、標治法による治療で大分良くなって来た。今回は右肘に当ててstになる色布を頭部に当て、stになる箇所に相関させて刺鍼した。

画像の説明

 大腸経色のグレーは図のように数ヶ所にstが出現した。
st反応が消えるように、それぞれのエリアに2~3本ずつ刺鍼した。
 翌日は全身だるくなってしまったという報告があった。
ドーゼの問題かポイントの選択違いか?

2回目の施術時、色布による頭鍼でなく、前例と同じようにオレンジの発光イメージと、呼吸による施術を行なった。

画像の説明

正直(そうなってほしいと願う)自分が作り出しているイメージなのか自信がなかった。それでもエリアのstが消えるように2本刺鍼した。
 翌日、肘の調子はすごく良いという報告を受けた。

考察

 臨床で気付いたのですが、FTは患者さんのイメージした情報を共有出来ます。

過去の心配事が残存している方は、左海馬付近、未来への心配事は右の海馬が関係している事は、坂本先生も言っていましたが、痛みを認識した脳にきちんと相関させれば治療に応用出来そうです。

相関した場所を図で当てはめると、丁度人が逆立ちしているような図が描けるのです。

YNSAのような世界的に有名な頭部の鍼治療もありますが、FT でのオリジナルな治療もあって良いのではないでしょうか。

 「任運自在」と言う諺があります。現実に起こっている事は真実としてまず受け止める。それから「何故そうなっているのかの因果関係を考えて行く事で本質が見えて来る」

 本当は未だ発表出来るような治験数ではありませんが、皆さんのお知恵を借り、鍼灸が広く親しまれるようになってほしいと思っています。

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